2008年2月2日土曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その11


いやしかし真夜中にラジオで聴くフランク永井が、こんなに心地よいものとは知らなんだ。

質問箱の答えに心血を注いでいたら、じぶんの首をしめることになってしまいました。しわよせが!

 *

気にしない。
就職活動をはじめたという、ポークビッツ事件さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)



Q: 小林大吾さんは就職活動したのかどうかを知りたいのです。



残念ながら、僕は就職活動というものをしたことがありません。だいたい何歳ぐらいになったらするものなのかも、よく知りません。ハタチ前後?だとしたら、そのころ僕は遺跡の発掘調査に精を出していました。土にまみれてめんどくさい恋もした。へんないいかただけど、もし生まれ変わるなら彼女みたいな女性になりたいと、いまだに思います。いびつなあこがれです。

しかし、フーム。「どういう経緯、人生を経て今の大吾さんにいたるのか」とメールにはありますが、すべてを自ら望んで、というほど積極的でもないので、7割くらいが成り行きです。わりとふつうに生きてきたつもりなのに、結果だけみると明らかに道を踏み外しているし、そういうのってあとでわかるとけっこうショックです。

ただ、みんなが集団で同じ方向に歩いていると、逆に不安になって立ち止まるくせがある、ということは言えると思います。人と袂を分かつ分岐点はいつもそこです。それを何度かくりかえしていくと、良くも悪くも後戻りのできないところまではみだしてしまうわけですね。

そういえば以前ハンコ屋のおじさんが姓名判断をしてくれたのだけれど、「あなたはひとりで何かをする分にはいいけど、共同作業とか集団行動は和を乱しがちなので気をつけてね」と言われて愕然とした記憶があります。僕を知っている人には冗談みたいに聞こえるとおもうけど、ほんとうにそう言われたのです。あれから6、7年たつけれど、まったく、そのとおりの人生を歩んでいてイヤになる。さんざん和を乱して、このざまだ!

まあそういうわけなので、何ひとつ参考にならない、ということくらいはわかってもらえたとおもいます。

あんまり立派なことが言えなくてごめんね。でも「就職」という扉があることじたい、うらやましいです。すくなくともその扉に「入ること」と「入らないこと」ふたつの選択肢があるわけですよね。僕にはその扉さえ、用意されてなかったから。


しんみり。


 *


ポークビッツ事件さんが選んでくれた1曲は「腐草為蛍」です。対立候補がまたふえました。どうもありがとう!冷静に聴き直すことができないくらい、僕にとってはきもちのつよい曲です。好きと言ってもらえるだけで、なんだか救われる気がします。うれしいです。



なんだかさいきんは古傷をみずから掘り返しているような気がしますが、ギョーザの4文字がやたら目につく今日も質問はお待ちしています。おもしろい質問もふえてきました。おそくなってもメールの返信は必ずするので、気長に待っててもらえるとうれしいです。

あと、正面からじぶんで答えといてなんだけど、墓穴を掘ってヘコんでたらなぐさめてください。
就職したらオフィスラブとかある?



dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)


その12につづく!

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