2016年1月13日水曜日

比喩として使われることのほうが圧倒的に多い言葉の話


なぜだか原因がさっぱりわからないまま、しばらく不完全燃焼がつづいていたのです。やるべきことはきちんとやり終えたはずなのに、どうもこう、ブスブスとくすぶりつづけています。何をどこでまちがえたんだろう?何か大事なことを忘れでもしただろうか?いや、そんなはずはない……冷静にじぶんの行いを振り返っても反省すべき点はとくに見当たらないし、手は尽くした……とするとこれはもうそういうものとしてただ受け入れるしかないんだろうか?

といってこのまま放置しておくわけにもいきません。精神的にもよくないし、だいいち身体にすごくわるい。知らんぷりして強引に日々を送れば、心身がともに蝕まれていくのはそうなるのを待たずとも明々白々です。下手をすると命にかかわります。人類の歴史はそれをすでにはっきりと証明しているのです。

何しろ不完全燃焼というからには大量の煤が出ます。それもちょっとではなくもくもくとまっくろくろすけが大挙して押し寄せそうな量です。火災報知器が絶句して報知を忘れるくらいの量です。

そしてまた言うまでもなく、無色無臭なことからゆるやかな死にはうってつけとその方面では絶大な人気を誇る一酸化炭素が発生します。身体にわるいどころかストレートに致死な毒性ガスであって、まあほどほどにね、とたしなめて済むレベルの話ではありません。そもそも安全のために必要なものを取り寄せて新しくしたのに、死との距離が遠ざかるどころかますます縮まってるじゃないか!

いったい何の話をしているのだとお尋ねかもしれませんが、心残りを表した比喩としての不完全燃焼ではなく、本当に不完全な燃焼の話です。ありていに言うとストーブの調子がわるい。

取り寄せたもの(腹巻きではない)

不要な部品を取っ払ってカスタマイズ

ある意味ではたしかに純正品なのにカスタマイズが必要なのは、型が古すぎてさすがに仕様が今のものとは異なるからです。でも基本的な構造は40年前のそれとほぼ同じなので問題ない。

セット

不完全燃焼がおきるということは(1)芯、(2)空気の循環、のどちらかに問題があることになります。(1)は新調したばかりでちょっと考えられないし、仮にそうだとしても煤の量がおかしい。したがって改めて検証すべきは(2)です。

しかたないからもういちど分解してぜんぶひっくり返してあれこれ点検してみたところ、燃焼筒の位置が単純にズレていただけだったことを発見、じぶんの粗忽ぶりに閉口しながらそそくさと直してぶじ事なきを得たのです。

なおった!


【結論】「不完全燃焼」は化学的な意味よりも比喩として使われるケースのほうが圧倒的に多い。


というか、本来の意味で使った記憶がそういえばない。

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